記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
「生前葬」という言葉を、ニュース報道などを通じて見聞きしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。しかし、一般的な葬儀とは異なる形式であるため、その具体的な内容や意味合いについては、まだ広く知られていない側面もあるようです。
「生前葬とは具体的にどのようなものなのか」「行うことでどのような利点や注意点があるのか」といった疑問をお持ちの方もいるでしょう。
本記事では、生前葬の基本的な定義から、実施する上でのメリットやデメリット、知っておきたいマナーに至るまでを網羅的に解説します。生前葬について理解を深めたい方や、選択肢の一つとして検討されている方はぜひ参考にしてください。
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生前葬とは、本人が亡くなった後に行う一般的な葬儀とは異なり、元気なうちに自分自身が喪主となって執り行う葬儀のことを指します。
生前葬の場合、元気なうちに葬儀を行えるため、家族や友人を始めとするこれまでお世話になった人たちへ、自分自身で感謝の気持ちを伝えることが可能です。
感謝の気持ちを伝える以外にも、仕事や人生の区切りをつける目的で行うケースもあります。
大切な家族や友人・知人と直接会って、これまでの感謝や自分の想い、お別れを伝えられるのが生前葬の大きな特徴といえるでしょう。
先述の通り生前葬は、生きている間に本人と友人・知人が直接会って交流できるという点で、従来の葬儀とは異なります。
本人の要望に沿った自由な形式であることが多く、従来の葬儀のようなマナーが重視されたり、宗教的儀式が行われたりすることはほとんどありません。
生前葬では会食に加えて、友人代表のスピーチやスライドショーなど、結婚式のような構成で進行するケースも多いです。
生前葬にかかる費用の相場は、規模によって異なります。
30人から50人程度の、比較的小規模な生前葬を執り行う場合の費用は、30万円前後となるのが一般的です。
内訳としては、会場利用費・設備費・設営費・生花費などが含まれます。
さらに規模を縮小し、ホテルやレストランの宴会場で行う場合、費用は20万円前後になると考えておくとよいでしょう。
また上記の開催にかかる費用に加えて、参列者の飲食代や返礼品代も発生します。
生前葬における基本的な流れや、必要とされるマナーについて解説します。従来の葬儀とは異なる点も多いため、確認しておきましょう。
生前葬における、基本的な流れは以下の通りです。
一般的に生前葬は無宗教で行われるため、従来の葬儀のように僧侶を呼んでお経を読むことはありません。
生前葬の形式に決まったものはなく、本人の意向に沿った流れであることが多いです。
生前葬の中で行う本人の挨拶では、堅苦しくない程度の挨拶を行います。以下のような内容を盛り込んだ内容で挨拶をするのが一般的です。
基本的に本人挨拶では、参列者に対する感謝の気持ちを伝えます。参列者たちとの楽しかった思い出を話すと、懐かしく和やかな雰囲気になるでしょう。
本人挨拶の例文を紹介するので、参考にしてみてください。
本日はお忙しい中、ご参列いただきありがとうございます。 皆様におかれましては、生前葬と聞いて驚かれた方も多いと思います。 今回私が生前葬の開催を決めた背景としましては、元気なうちに皆様と再会し、感謝の気持ちをお伝えしたかったからです。 本日は幼い頃からの友人や、仕事でお世話になった方など、多くの方にお越しいただいています。こうして私の人生に関わってくださった方々にお会いでき、本当に感無量です。 この後は私の幼馴染である○○さん、仕事でお世話になった同僚の○○君、長男○○の3名からスピーチをしていただき、その後はご歓談の時間とさせていただきます。会食の席ではお一人お一人にあのときの「ありがとう」をお伝えしたく、会場を回らせていただきます。 思い出話に花を咲かせ、楽しいひとときを過ごしましょう。 本日は、ご参列賜りまして誠にありがとうございます。 |
生前葬におけるマナーも、従来の葬儀とは異なります。服装や、香典・会費に関するマナーを解説するので参考にしてみてください。
生前葬では、従来の葬儀のような喪服を着用しないのが一般的です。
生前葬の案内状には「平服でお越しください」のように記載されている場合があります。服装に関する内容が記載されている場合は、指定通りの服装を心掛けましょう。
生前葬で着用される服装として、男性はスーツ、女性はワンピースやアンサンブルなどを身に付けることが多いです。
生前葬は従来の葬儀のような香典ではなく、会費制であることが多いです。案内状に記載されている会費は用意しておきましょう。
また、生前葬は友人・知人に感謝の気持ちを伝えるために開催されます。葬儀とはいえ実際はパーティーのような式であるため、香典を辞退する主催者も多いです。
辞退する場合は案内状にその旨が記載されているケースもありますが、記載がない場合もあります。辞退に関する記載がなければ、香典を持参するのがマナーです。
香典の金額は、1万円から2万円が相場といえるでしょう。
生前葬を執り行うに当たって、どのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは生前葬のメリットを3つ解説します。
生前葬は、自分の思い描いた葬儀を自由に企画できるという点がメリットとして挙げられます。
自分が他界した後に執り行われる葬儀は、遺族の意向に沿って内容が決められることがほとんどでしょう。遺族に自分の想いを詳細に伝えない限り、思い通りの葬儀が執り行われるのは難しいといえます。
しかし生前葬であれば「誰を呼ぶか」「何をするか」など、自分で自由に企画できるため、希望に近い葬儀を執り行うことが可能です。
死後に執り行われる通夜や葬儀・告別式とは異なり、生前葬には決まった形式やマナーがないため「こうしなければいけない」といった縛りがありません。
本人が元気なうちに参列者と直接会って感謝の気持ちやお別れを伝えられるため、悲しみも緩和されるでしょう。
生前葬の開催までに十分な時間を設けられるため、入念に準備ができるという点もメリットといえます。
従来の葬儀の場合、他界してすぐに火葬の日程を決定し、火葬日に合わせて通夜や葬儀・告別式などの日程を調整しなければいけません。
数日以内に火葬を行うケースが多く、短い期間で葬儀社との打ち合わせや料理の手配、各種手続き、各方面への訃報連絡などをしなくてはならず入念な準備は難しいです。
生前葬の場合は時間の制限がないため、希望の式になるまでじっくりと準備を進められます。
生前葬を執り行うことで、自分が他界した後の葬儀における家族の負担を軽減できます。
生前葬は従来の葬儀とは異なり、自分自身で葬儀の準備を進めるのが基本です。家族に準備を手伝ってもらうことはあっても、任せきりになることは少ないでしょう。
また生前葬をしておくことで、他界した後の葬儀規模を縮小したり、簡略化したりできます。
大規模な葬儀を行わなくてもよいため、家族にかかる葬儀準備の負担を減らすことができるでしょう。
生前葬を行うに当たって生じるデメリットを2つ解説します。メリットだけではなくデメリットも確認しておくことで、生前葬を執り行うかどうかを決定しやすくなるでしょう。
生前葬を行うデメリットとして、生前葬と死後の葬儀をそれぞれ行わなければいけない場合があることが挙げられます。
基本的には生前葬を執り行っていれば、死後の葬儀はしなくても問題ありません。
しかし生前葬をしている場合でも、亡くなった後の葬儀を行ってきちんと見送りたいと考える遺族や親族も多いでしょう。
そのため他界した後にも通常の葬儀を行うことで、家族や参列者にとっては二度手間に感じられる可能性も考えられます。
2回分の葬儀費用がかさむため、金銭面でも負担が増してしまいます。
生前葬を執り行う人の数は多くなく、一般的な葬儀と比べて認知度がかなり低いのが現状です。芸能人や著名人が行うものと考えている人もいるでしょう。
また生きているうちに葬儀をすることを「不謹慎だ」と捉える方もおり、批判的な意見もあります。
生前葬を希望している場合でも、家族や親戚を始め、周囲の理解を得るには時間と労力がかかる可能性があります。事前に説得をした上で、協力を得て開催しましょう。
「生前葬」と「お別れ会」にはどのような違いがあるのか、気になる方もいるでしょう。
生前葬は感謝やお別れをする本人が、自分自身で企画し、元気なうちに執り行う葬儀のことです。家族や友人・知人など、これまでお世話になった大切な人と再び会うことで、直接感謝の気持ちやお別れの言葉を伝えます。
一方でお別れ会は、亡くなった本人に代わって遺族や故人に縁がある人物が企画を行い、開催します。葬儀ではお別れを伝えられなかった人に対して、改めてお別れの場を設けるのがお別れ会です。
お別れ会は「故人をしのぶための会」であり、故人や家族の意向に沿ってお別れ会の流れが決定します。「故人はどのような人だったか」について思い出を振り返りながら、お別れをすることが多いです。
近年では、葬儀を終えて一定の期間が経過してから、お別れ会を行うケースが増加しています。
生前葬を執り行う状況としてよくあるのは、独身の方が自身の他界後に葬儀を行わない代わりに、生前葬を選択するケースです。
他にも病気や年齢、退職など、人生の区切りとして、まだ元気なうちに友人や知人を集めて行うケースもあります。
自分が亡くなった後に残される家族を頼む目的でも、開催されることがあるようです。
また、芸能人が生前葬を行った事例も複数あり、自身の歌やコントなどを披露したり、テレビで取り上げられたりしています。
生きている間に会いたい人に会う機会として、生前葬を選択する人も多いといえます。
生前葬を執り行うか検討をする場合、スムーズに行うためにもいくつかの注意点を把握しておくことが大切です。
生前葬を検討する上で理解しておきたい注意点について解説します。
生前葬を行う場合でも、死後の火葬や納骨方法を考えておかなければいけません。
生前葬を執り行うと、死後の葬儀をする必要がないとされています。死後の通夜や葬儀をしない場合でも、遺体の安置から火葬、骨上げまで遺族が行います。
従来の葬儀であれば、亡くなってから遺体を納棺し、通夜や告別式、火葬まで一連の流れで行うため、葬儀と火葬を別々に考える必要がありません。
生前葬の場合は、葬儀と遺体の安置から火葬までを別で考えなければいけないため、手間がかかるといえるでしょう。
また火葬後の供養方法も、先祖代々の墓に入るのか、永代供養墓に入るのか、納骨堂に納骨するのか、自然葬にするのかなども検討しておく必要があります。希望がある場合は、家族に伝えておくと安心です。
「生前葬を行うため死後の葬儀は不要」と考えている場合でも、遺族の心情によっては一般葬も行われるケースがあります。
遺族が世間体を気にして葬儀を行う場合もありますが、 遺族が故人ときちんとお別れをする目的で葬儀を行うケースも多いです。死後の葬儀は、残された遺族のための儀式としての意味もあります。
ただし生前葬に加えて、死後の葬儀もするとなると、経済的な負担も大きくなってしまいます。
独断で決めると、家族への負担を大きくしてしまう可能性もあるため、死後の葬儀をするのか、しないのかなどを家族としっかり話し合った上で考えておきましょう。
生前葬はまだまだ世間には浸透していない葬儀の形式です。抵抗感があったり、どのような葬儀なのかイメージしにくかったりするため、家族や親族などの理解を得られるようにしっかりと話し合いをしましょう。
具体的に生前葬をイメージできるように「何人招待して」「どのような内容にするのか」を明確にし、費用がどれくらいかかるのかを算出してみるのがおすすめです。
葬儀の内容や流れ、予算が確定したら、家族に相談をします。十分な理解が得られた上で、親族にも説明し、同意を得ておくとトラブルなく進められます。
生前葬はこれまでの人生でお世話になった人へ、直接感謝の気持ちやお別れを伝えられる方法です。宗教的儀式も気にする必要がなく、自由度が高いため思い描いた通りの葬儀を開くことができるでしょう。
生前葬を検討している場合は、生前葬についての理解を事前に深めることが大切です。まだまだなじみのない葬儀の形式であるため、きちんと説明し、家族や親族など周囲からの理解を得てから実施しましょう。
「小さいわが家のお葬式」では、死後の葬儀にかかる費用や負担を最小限に済ませたい方に向けて、儀式や費用を抑えた火葬式のプランもご用意しています。生前葬を検討中の方で死後の葬儀にお悩みの方は、ぜひ「小さいわが家のお葬式」へご相談ください。
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