記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
火葬場は、亡くなった方を火葬するための場所であり、現代の日本ではほとんどの人が亡くなった後のご遺体を火葬することを選択しています。
しかし火葬とは実際にどのような仕組みをしているのか、参列した経験がある場合でも把握することは難しいでしょう。
この記事では、火葬場の仕組みや火葬炉の内部や燃焼時間について解説します。
火葬炉の種類ごとの特徴も紹介するので、希望の火葬場を探すためにも参考にしてみてください。
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火葬場とはどのような場所なのでしょうか。実際に火葬場で火葬に立ち会っていても、火葬場の設備や仕組みについて理解している人は少ないでしょう。
ここでは、火葬場にある設備とその仕組みについて解説します。
火葬場には、ご遺体を焼却するための専用設備として火葬炉が備えられています。葬儀・告別式を終えると、棺に納められたご遺体は火葬炉へと運ばれ、そこで焼却が行われる流れです。
炉内は点火によって急速に温度が上昇し、この高温下での焼却により、ご遺体は遺骨や遺灰という状態に変わります。日本国内の火葬場で使われている火葬炉には、主にロストル式と台車式の2つのタイプが存在し、その多くで台車式が採用されています。
火葬場によっては、火葬炉以外にも葬儀場を設けている場合があります。
火葬場に設置されている葬儀場では、他の葬儀場と同様に通夜や葬式ができるため、通夜から火葬までを一カ所で済ませることが可能です。
通夜から火葬までを同じ場所で行えるため、葬儀場から火葬場までを移動する手間を省くことができる上、費用も抑えられるのが特徴です。
参列者に高齢者や長時間の移動が難しい方がいる場合は、負担を軽減できるでしょう。
霊安室を設置している火葬場もあります。霊安室では、ご遺体を葬儀が執り行われる当日まで安置することが可能です。
一般的に霊安室は病院や葬儀場に設けられていることが多いですが、火葬場に設置されているケースもあるため、遺体の安置場所に困った場合は、霊安室のある火葬場の利用を検討しても良いでしょう。
告別室が設置されている火葬場もあります。告別室は、故人と最後のお別れを告げるための部屋であり、葬儀場にも設けられていることが多いです。
告別室では、故人が火葬炉に入れられ、火葬される前の姿を見られる最後の機会となります。
火葬の直前には、僧侶による読経が行われるケースもあり、参列者は故人に向けて線香を上げることが可能です。
ご遺体を焼却する火葬炉の前には、炉前室と呼ばれるスペースがあります。
炉前室では、ご遺体とお別れをしたり、火葬後の拾骨を行ったりするのが一般的です。
炉前室は火葬炉の目の前にありますが、扉で区切られているため火葬炉の内部が見えることはありません。
地域や状況によっては告別室ではなく、炉前室で故人と最後のお別れを行ったり、読経を行ったりします。
火葬場には、火葬が完了するまでの1〜2時間を遺族と参列者が待機するために設けられている部屋として、控室が設けられています。
控室では飲食が可能であり、火葬を待つ間に精進落としと呼ばれる会食を行うケースもあります。
また僧侶や参列者に対して、お菓子やお茶などでおもてなしをする場としても使用される部屋です。
控室での過ごし方には特に決まりはありませんが、他の遺族もいるため騒がずに過ごすのがマナーといえるでしょう。
火葬炉の内部がどのようになっているのか、疑問に思う方もいるでしょう。
前述の通り火葬炉の目の前にある炉前室と火葬炉は扉で閉ざされているため、なかなか火葬炉の内部をのぞくことは難しいです。
ここでは火葬中のご遺体の状態や、日本で主に用いられている火葬炉の種類別に、火葬炉の内部をご紹介します。
火葬中、ご遺体は高温の火によって焼却されます。火葬炉の温度は、火葬炉の大きさや年式によって異なるのが一般的です。
火葬炉内の細かな温度や時間を調節する火葬技師と呼ばれるスタッフが、火葬炉の中が高温になり過ぎたり、遺骨が燃え過ぎたりしないように火葬炉の内部をのぞき窓から確認しながら調整を行い、遺骨が適切に残るよう管理を行います。
火葬技師により、焼却に適した温度で焼却されるご遺体は、皮膚や筋肉から燃焼を始めます。
骨も高温で焼かれていきますが、骨の主要成分であるカルシウムは高温でも分解しにくい性質があり、完全に燃え尽きることはありません。高温で燃焼をしても、ある程度の形状を維持して、骨が残るようになっています。
日本の火葬場では、台車式の火葬炉の使用が一般的です。
台車式の火葬炉では、棺を火葬専用の耐火台車に乗せたまま主燃料室へ運び入れ、そこでバーナーを使って火葬を行う、という仕組みです。
主燃料室は、完全に密閉されており隙間がないため、火葬が完了するまでに時間がかかるといわれています。
台車式の火葬炉の上部には、火葬の際に生じる有毒ガスや独特な臭いを無害化するために、焼却時に出たガスを再度焼く、再燃焼室が設けられています。再燃焼室によって、火葬による臭いを最小限にとどめられるのが特徴です。
また台車式では、遺骨が耐火台車の上に体の形のままきれいに残ります。
火葬炉から耐火台車を引き出した後、骨上げをする文化がありますが、台車式では体の部位ごとに一つずつ収骨することが可能です。
日本では喉仏がきれいに残った状態で火葬されるのが良いとされています。台車の上に体の形状に沿って遺骨が残るため、喉仏を確認しやすいでしょう。
ロストル式は、国内の都市部にある大型斎場に多く採用されている火葬炉です。
ロストルはオランダ語の「火格子」や「網」という意味であり、その名の通り格子状に張り巡らされた金属棒の上に棺を置いて火葬を行います。
ロストル式は棺の下が格子状になっており空間が通るため、酸素が送りやすいのが特徴で、密閉空間で空気が通らない台車式と比べても燃焼効率が高いです。
一般的に火葬時間は約60分程度とされており、早ければ40分程度で火葬が終わる場合もあります。台車式と比べて、火葬が完了するまでの時間が短いのがメリットといえるでしょう。
火葬が進んだ遺骨は、金属の格子の下にある骨受け皿に落ちる仕組みになっています。台車式のように体の形状に沿って遺骨が残るわけではないため、火葬炉から引き出した後は遺骨が受け皿に乗った状態か、トレイに遺骨が移し替えられた状態で遺族が収骨を行う仕組みです。
火葬が完了するまでの時間が短いロストル式は、遺族や参列者の待ち時間に配慮できる火葬方式です。
火葬中の火葬炉内の温度は、どの程度まで上昇し、どのくらいの時間で火葬が完了するのでしょうか。
ここでは火葬炉内の温度や燃焼時間、焼却に必要とされる燃料について解説します。
旧式の火葬炉は、最新式と比べて最高温度が低く、内部の温度は800度〜950度程度までしか上がりません。
火葬を行うと、ダイオキシン類をはじめとする有害物質が発生する恐れがあります。有害物質の発生を防ぐためにも、各自治体によって火葬炉内の最低温度を800度以上にするように定められています。
旧式の火葬炉は、自治体が定める最低温度の800度を上回るように炉内の温度を維持し続けなければならず、火葬技師による温度調整が欠かせません。
火葬技師はのぞき窓から火葬炉の内部を確認し、温度を細かく調整します。遺骨の燃え過ぎを防ぐためにも、旧式を採用している火葬場では火葬技師の技術が不可欠です。
また旧式は、炉内の最高温度が低いため、火葬が完了するまでに2〜3時間程度かかります。遺族や参列者は待ち時間が長く感じることもあるでしょう。
最新式の火葬炉の場合、火葬中は内部の温度が900度〜1,200度程度まで上昇します。
最低温度でも900度であり、旧式と比べると火力が高いため、火葬時間が1時間程度となります。火葬中の待ち時間が大幅に短縮されるため、遺族や参列者の負担を軽減できるのが大きな特徴です。
ただし火葬炉内の温度は、高ければ良いというわけではありません。ご遺体の体格や状態に合わせて、きれいに遺骨が残るように温度を調節する必要があります。
最新式は旧式とは異なり、コンピューターで炉内の温度調整ができるようになっています。これにより火葬技師の技術がなくても適切な温度を維持しながら、火葬ができる仕組みです。
最新式の火葬炉では、火葬を行うための燃料として都市ガスや液化石油ガスなどが使用されていることが多いです。
また火葬によって生じた有害ガスや臭いを再度燃焼し、無害化・無臭化するための再燃焼室が設けられており、臭いや有害物質を最小化する取り組みを行っている火葬場も多くあります。
最新式の火葬炉は煙突が短かったり、煙突がなく排気口のみを設置していたりする火葬場も増加しており、環境に配慮した火葬を実現しています。
最新式とは異なり、旧式の火葬炉では石炭や薪、重油などが燃料として使用されていたのが特徴です。煙突の設置が必須であることに加え、有害物質や黒い煙の排出などによる環境への影響が懸念されていました。
火葬炉にはロストル式や台車式などの種類があり、特徴や焼却の方法によって炉内の温度や燃焼時間が異なります。また火葬場によって設置されている設備や仕組みも違うため、その点を考慮して火葬場を選ぶのがおすすめです。
どのような仕組みで火葬が行われるのかを理解することで、故人やご遺族の意向に沿った火葬を実現することにつながります。
「小さいわが家のお葬式」では、火葬場をお探しの方からのご相談を24時間365日無料で承っています。東京都や神奈川県にある40カ所の施設と提携しており、火葬待合室や式場、霊安室などの予約が可能です。火葬場についてお悩みの方は、「小さいわが家のお葬式」にご相談ください。
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