記事監修・作成:小さいわが家のお葬式(株式会社SEC)
ご臨終とは、死を迎える間際を指す言葉です。大切な家族の容態が悪く、もう長くないと分かったときは、ご臨終を迎えるまでにしておくべきこと・した方が良いことがあります。
いざというときに慌てないように、ご臨終から葬儀までのおおまかな流れを把握しておくと良いでしょう。
本記事では、ご臨終の意味や危篤との違い、ご臨終に際して家族がするべきことやすると良いこと、葬儀までの流れなどについて解説します。
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臨終とは、人が亡くなる間際の状態を指す言葉です。仏教用語である臨命終時を略した言葉との説もあります。臨命終時は文字通り「命が終わるときに臨む」ことで、亡くなる直前を指す用語です。
ただし、現在では死の間際ではなく、死を迎えた瞬間の意味で使われていることの方が多いでしょう。例えば、医師が患者の容態を確認して家族に「ご臨終です」と伝えるシーンを、ドラマや映画などで見たことがある方も多いのではないでしょうか。現在では、医師が患者の死を確認したことを丁寧に伝える表現として使われています。
臨終とよく似た場面で使われる言葉が「危篤」です。ただし、危篤と臨終は厳密には異なります。危篤は、一般に医師が患者に命の危機が迫っていると判断した際に使う言葉で、どちらかというと医学用語に近いものです。
危篤は、以下のような場合に使われます。
医師が危篤状態と判断した患者は、早くて数時間、持ちこたえても数日のうちに死を迎える場合が少なくありません。ただし、まれに危篤状態に陥った患者が回復するケースもあります。
人が亡くなったかどうかを判断できるのは、法律によって医師のみと定められています。病院ではなく自宅で亡くなった場合は、医師を呼んで死亡確認してもらわなければなりません。かかりつけ医がいる場合は自宅に呼び、いない場合は警察への連絡が必要です。
医師が死亡確認する際は、以下の3つの兆候をチェックします。
心電図モニターの波型がまっすぐになったら、念のため触診して脈がないことを確かめ、聴診器を当てて呼吸が停止していることを確認します。続いてペンライトの光を目に当て、瞳孔が広がりきって小さくなる対光反射が起きないことを確かめてから、死亡と診断する流れです。
なお、最期の時が近づいた患者が、肺にたまった空気を排出するために大きなため息のような呼吸をすることがあります。これは延髄反射によるもので、患者が生き返るサインではありません。
このような現象が起こることも考え、医師は死亡確認・死亡宣告に数分間かけることが一般的です。
一度危篤状態に陥ったら、残念ながら回復は難しいとされています。亡くなった後で「ああしてあげれば良かった」と悔やむことがないように、家族は落ち着いてすべきことをしましょう。
ここでは、危篤状態になったときに、家族がすべきことについて解説します。
最後にもう一度顔を見ておきたいと思うのであれば、危篤の連絡を受けたらできる限り早く本人の元を訪れることが大切です。危篤と判断されると、多くの場合、長くても数日で亡くなります。
もし間に合わなければ、生きている本人と会うことは二度とかなわなくなります。わだかまりなどがあって迷いや躊躇を覚えたとしても、少しでも会いたいという思いがあるなら、すぐに病院や施設に駆けつけた方が良いでしょう。会えなくなってから後悔しないように行動することが大切です。
危篤状態の相手には、これまでの感謝の気持ちを伝えることも大切です。日頃から常々ありがとうと伝えていた人も、なかなか伝えられなかった人も、改めて感謝の気持ちを伝えましょう。
「あのときのあの言葉が支えになった」「〇〇してくれたこと、本当にうれしかった」など、具体的なエピソードとともに感謝を伝えるのがおすすめです。
たとえ相手の意識がはっきりしていなくても、周囲の声は届いているといわれています。感謝の気持ちを伝えることで、本人も安心し、心穏やかに最期を迎えるまでの時間を過ごせるでしょう。
伝えられる時間が限られているからこそ、自分の言葉で真心を込めて感謝を伝えることが大切です。
大切な相手が危篤状態になった場合、「まだ逝かないで」「もっと生きてほしい」といった気持ちが大きくなるでしょう。その気持ちを相手にそのまま伝えることも大切です。
無理に辛く悲しい気持ちを抑え込み、相手を励まそうとして「大丈夫、きっと回復するよ」「元気になるよ」などと前向きな言葉ばかり伝える必要はありません。「まだ一緒に行きたい場所があるのに」「もっとたくさん話したいよ」といった素直な思いを伝えることも、立派な愛情表現です。
残念ながら、危篤状態になった相手に残された時間は多くありません。だからこそ、本音を隠して励ますよりも、素直な思いを伝えることが大切です。飾らない気持ちが、最後の大切な対話の時間を暖かく包んでくれます。
危篤状態にある相手には、これまでともに経験した思い出話をすることもおすすめです。楽しかったことはもちろん、もう笑い話になったような失敗談や協力して成し遂げたことなど、さまざまな思い出を振り返りましょう。喧嘩したことさえも、時がたって大切な思い出として話せるのではないでしょうか。
思い出を語ることで、一緒にいてうれしかった時間や楽しかった時間を再び共有できます。相手に安心感や温かさを届けるだけではなく、自分自身の心も穏やかに整えてくれるでしょう。その過程を通して、少しずつ終わりが近づいている現実を受け入れられるようになります。
たとえ反応がなくても、声や思いは届いていると信じて、思い出を語りかけてみてください。
亡くなる間際である臨終が近づいてくると、共通して現れる兆候があります。全ての方に同じように出てくるわけではないものの、いくつかの兆候が見られたら、そろそろかもしれないと覚悟した方が良いでしょう。
ここでは、臨終が近づくと現れやすい兆候について解説します。
臨終の時が近づいてくると、筋力が低下してさまざまな機能が衰えます。咀嚼や嚥下がスムーズにできなくなり、通常の食事を取ることも難しくなることが一般的です。食事は介護食などに切り替え、周囲のサポートが必要になります。排せつや入浴も介助が必要です。
機能低下が進むとあまり食べたり飲んだりできなくなり、心臓や腎臓の働きも落ちるため、尿量が減っていくでしょう。脳の働きも衰え、意識を清明な状態に保つことも難しくなります。そのため多くの場合、時間に関係なく一日の大半を寝て過ごすようになります。
ずっと寝ているからといって、無理に起こす必要はありません。静かに見守りましょう。話しかけたいときは、はっきりした口調で優しくゆっくりと語りかけます。
臨終が近づいた方の意識の状態には個人差があります。最期を迎えるまで意識がはっきりしている方もいる一方、徐々に意識が薄れ、時間や場所の感覚があいまいになる方も少なくありません。
こうした変化の中で、不思議と死ぬことへの恐怖や焦り、不安な気持ちが和らぎ、穏やかな気持ちで最期の時を迎える人も多いといわれています。周囲から見て分からなくても、本人の内面は落ち着いて、凪いでいることも少なくありません。
本人が死への恐怖や不安を抱えて過ごしていると思うと辛い気持ちになりますが、安らかな気持ちで過ごしていると知れば、家族も落ち着けるでしょう。最期を迎えるまでの時間が穏やかなものであることは、本人にとっても見送る側の家族にとっても大切なことです。
臨終が近づくと、比較的容態が安定しているときに「お迎え現象」が現れる場合があります。お迎え現象とは、すでに亡くなった家族や友人、ペットなどがそばにいるように見える現象です。親しかった故人やかわいがっていたペットと再会することで、死を迎える本人の不安が和らぐ作用があると考えられています。
お迎え現象が起こる明確な理由やメカニズムは、はっきりと解明されていません。医学的には、亡くなる寸前で脳の機能が衰えて正常に機能しなくなったために、幻覚が見えるのではとされています。
周囲の人は、本人から「亡くなった〇〇がお迎えに来た」といった話を聞いたら、非科学的だと否定せず、寄り添うことが大切です。否定されると、当人が孤独を感じたり不安を覚えたりする恐れがあります。信じられなくても、臨終前に見られる兆候の一つとして受け入れましょう。
危篤と判断されると、まれに回復することはあるものの、近いうちに亡くなる可能性が非常に高いです。家族は、残された時間でできることをしてあげましょう。
ここでは、危篤と判断されてから臨終までに家族ができることについて解説します。
本人とまだ意思疎通ができる状態なのであれば、家族はできる限り多くの希望や要望をかなえてあげましょう。例えば、聞きたい音楽がある、食べたいものがある、会いたい人がいるといった願いです。少しでも望みがかなえられれば、本人の不安や焦りが和らぐ可能性があります。
家族であれば、元気だった当時の本人からいろいろな望みや願いを聞いたこともあるのではないでしょうか。悔いが残らないよう、可能な範囲で実現できるよう努力しましょう。
大切な家族を亡くす恐怖を抱える中、相手にしてあげられることがあると、それが心の支えになります。
大切な家族の死が近づく中、自分の気持ちや乱れる感情を整理し、現実を受け入れることも大切です。できることは少なくても、本人の手を握ったり背中をさすったりしながら最後の時間を過ごすことで、不安や悲しみを受け入れる心の準備ができることがあります。
辛さに耐えかね、涙があふれることもあるでしょうが、泣くのを無理に我慢する必要はありません。本人が最後の時間を心安らかに過ごせるように心を配ることも大事ですが、残される家族が感情を出すことも同じように重要です。
本人との残された時間を大切にしながら、自分の心と向き合って気持ちを整理しましょう。
本人が危篤状態に陥ったら、身内や親しくしている友人に連絡を入れる必要があります。身内や親しい交流があった友人にとって、危篤は大きな知らせです。これまで深い交流があり、最後に一目会いたいと思う親族や友人もいるでしょう。
連絡は一般に3親等以内の親族にするとされていますが、どの範囲まで伝えるかの明確な決まりはありません。疎遠になっているならあえて伝えなくても良い場合もあり、3親等以内ではなくても、本人が親しく付き合っていたなら伝えた方が良い場合もあります。
本人の人間関係を基準に、連絡する相手を判断しましょう。連絡の際は、落ち着いて現在の状態などを伝えてください。
会社に勤めている家族は、自分の職場に状況を伝えておく必要があります。家族が危篤状態に陥ったら、通夜や葬儀で数日間休む必要があるためです。早めに職場に連絡し、事情を説明しましょう。その際は、業務の引継ぎや対応が必要なことも忘れず伝えてください。
ただし状況が状況のため、電話を入れても気が動転してうまく伝えられない可能性があります。そのため、伝えるべきことを先に整理してメモに書き出してから連絡すると良いでしょう。
危篤に陥った家族と最後までしっかり向き合うためにも、職場の理解と協力を得ておくことが必要です。
ほとんどの場合、危篤状態に陥ったら長く生きることはできません。臨終を迎えたときに備え、葬儀社を選定しておくと良いでしょう。可能であれば、いくつかの葬儀社から見積もりを取り、比較検討しておくのがおすすめです。費用だけではなく、スタッフの対応の丁寧さなども確認してください。
病院で亡くなったらご遺体を搬送する必要があるため、24時間対応している搬送専用車を備えた葬儀社を選ぶと良いでしょう。
葬儀社を探す余裕がないときは、病院に相談すると紹介してもらえる場合もあります。また病院から紹介された葬儀社にご遺体の搬送のみ頼むことも可能です。一度自宅に搬送してもらってから、葬儀社を決めても良いでしょう。
家族が臨終を迎える際、理解しておくべき事柄がいくつかあります。してはいけないことをうっかりやってしまわないように、事前に知っておきましょう。
ここでは、家族の最期のときに立ち会うに当たり、最低限覚えておくべきことを紹介します。
本人のそばで、亡くなった後の話をしないようにしましょう。家族が亡くなると、残された遺族は葬儀の手配や関係者への連絡など、多くのことを一度にたくさんしなければいけません。そのため、本人の周りに家族が集まっているときに、話し合って決めておきたいこともあるでしょう。
しかし、人間は亡くなる直前まで聴覚は残るといわれています。本人の意識がないように見えても、話が聞こえている可能性があるため、亡くなった後の話は避けるべきです。
どうしても話し合いが必要なのであれば、本人のそばを離れ、別の場所で行いましょう。
臨終が近づいてきた相手には、積極的に声をかけましょう。たとえ反応がなくても、話は聞こえている可能性があります。親しい家族の声が聞こえれば、本人の孤独感や不安な気持ちが和らぐでしょう。
ただし、「今までよくがんばったけど、もう無理かもしれないね」など、本人が辛い気持ちや悲しい気分になるような言葉をかけることは避けましょう。回復をあきらめるような言葉や不安をあおるような言葉も控えてください。秘かに何かわだかまりがあったとしても、その気持ちをぶつけることもやめましょう。
感謝の気持ちや素直な思いなど、安心感やぬくもりを与えるような言葉を選ぶことが大切です。
できる限りそばで見守っていたにもかかわらず、タイミングが合わずに臨終に立ち会えないこともあります。容態が安定していたことで病院から自宅に戻っていたり、仕事に行ったりしている間に急変し、間に合わない場合もあるでしょう。
家族にも家庭や仕事、学業などがあり、常にそばにいることは難しいため、たとえ看取れなくても仕方がありません。「一人で静かに旅立ちたかったのかもしれない」ととらえ、看取れなかった事実を受け止めましょう。
旅立ちのときに立ち会えなかったことで過剰に自分を責めたり、強い悲しみにとらわれすぎたりしないようにしてください。
危篤だった方が臨終を迎えたら、残された遺族はさまざまなことをしなければいけません。
ここでは、臨終後に家族がするべきケアや手続きについて解説します。戸惑わずにできるよう、おおまかな内容について知っておきましょう。
臨終を迎えたら、末期の水をとります。「末期の水を取る」とは、故人の口に水を含ませる儀式のことです。死に水を取るという言い方もあります。
末期の水を取る手順は以下の通りです。
家族や親族の中で、末期の水を取る順番は以下のように決まっています。
配偶者→子ども→親→兄弟姉妹→子どもの配偶者→孫→いとこ→叔父叔母→その他の親族
その場にいる全員が末期の水を取ったら、故人の顔をきれいに拭きます。額を左から右に拭き、鼻を上から下に拭いて、あごを左から右に拭いたら終わりです。
次にエンゼルケアを実施します。エンゼルケアとは、ご遺体をきれいに拭いて整え、髭を剃ったり死化粧をしたりして生前の元気な頃の姿に近づけることです。また、鼻や耳に脱脂綿を詰めることもエンゼルケアに含まれます。
病院で亡くなった場合、エンゼルケアの中心となるのは看護師です。自宅で亡くなった場合は、葬儀会社のスタッフや納棺師が担います。
エンゼルケアをする目的は、大きく以下の3つです。
ご遺体は、時間がたつほど腐敗や硬直が進みます。流出した体液や排泄物に触れて感染しないように、適切な処置をしなければなりません。
また亡くなった方は元気だった頃の面影がなくなるほど容貌が変化していることも多く、ショックを受ける遺族も少なくありません。エンゼルケアによって美しく整えることで、亡くなった方の尊厳を守るとともに、遺族の心をケアします。
病院で亡くなった場合、エンゼルケアが終わったら、遺族はご遺体を安置する場所を考える必要があります。病院の霊安室は、2~3時間しか安置できません。ところが、日本では法律によって死後は24時間以上安置することが義務付けられています。そのため、葬儀まで安置する場所を決め、病院からの搬送を依頼しなければなりません。
ご遺体を安置できる場所は、自宅・葬儀社・民間の安置施設の3カ所です。かつては自宅への搬送が一般的でしたが、家にスペースがなかったり高層マンション住まいで搬入が難しかったりする例が増え、自宅以外を選ぶケースが増えています。
直前で慌てないよう、あらかじめ葬儀社を選定しておき、搬送・安置を依頼すると、葬儀までがスムーズです。葬儀社が決まっていない場合は、一旦民間の安置施設に搬送し、検討して決めることもできます。
安置場所を決めてご遺体を搬送してもらったら、葬儀社の担当者と話し合い、葬儀の手配と準備を進める必要があります。まずは喪主を務める人を決めましょう。葬儀社との打ち合わせは、喪主が中心となって進めます。
喪主を務めるのは、基本的に故人の配偶者です。配偶者がいない場合や高齢や病気などで難しい場合は、故人の子どもや親などが務めることもあります。
葬儀社の担当者との打ち合わせで決めるのは、葬儀の日時や斎場、形式などです。その上で、かならず費用も確認しましょう。葬儀の日時については、火葬場の予約が取れてから決めます。火葬場に空きがないときは、数日待つことが必要です。葬儀の日取りが決まったら、身内や関係者に連絡しましょう。
なお、葬儀社に相談すれば必要なことは提案してもらえるため、遺族が細かな指示を出さなくても問題ありません。
故人が遺言書やエンディングノートなどを残している場合があるので、探してみましょう。エンディングノートとは、自分が亡くなったときに備えて家族や友人に伝えておきたいことや希望などを記すノートです。
遺言書やエンディングノートが見つかったら、内容を確認しましょう。遺言書は遺産の分け方など重要な事項が記載されている可能性が高いです。エンディングノートには、どのような葬儀にしてほしいかなどの希望を記している場合があります。
ただし、遺言書は遺族が勝手に開封してはいけません。家庭裁判所に提出して検認を請求し、相続人や代理人が立ち会う中で遺言書を開封する必要があります。エンディングノートの場合は、遺族がその場で見ても問題はありません。
家族が亡くなったら、死後7日以内に役所への死亡届の提出が必要です。死亡届は、死亡確認した医師が作成した死亡診断書(死体検案書)とセットになっています。病院で亡くなった場合は「死亡診断書」、事故などで亡くなった場合は「死体検案書」として発行されますが、役割は同じです。
医師から死亡診断書(死亡検案書)を受け取ったら、死亡届の欄に故人の氏名や住所、本籍、配偶者の有無といった事項を記載しましょう。死亡診断書は生命保険の保険金請求などでも必要になるため、提出前に複数枚コピーをとっておきます。
役所に死亡届を提出すると、戸籍に死亡と記載され、住民票が抹消されます。また死亡届と火葬許可申請書を提出することで、火葬するために必要な火葬許可証が発行されます。
臨終を迎えた後は、お通夜があり、その翌日に葬儀・告別式を行います。葬儀・告別式が終わったら、そのまま火葬場に向かい、火葬することが一般的です。
ここでは、臨終から葬儀を経て火葬するまでの流れや、それぞれどのようなことをするのかについて解説します。
お通夜とは、故人の家族や友人などが集まり、最期の別れを惜しみながら夜を過ごす儀式のことです。もともと、お通夜は夜を徹して故人に付き添い、見守るという習わしでした。現在では、夕方から夜にかけて数時間行うことが一般的です。
お通夜の前に遺族がご遺体を棺に納める納棺の儀を実施し、その後に葬儀場に移動して開式時間まで待機します。お通夜のおおまかな流れは以下の通りです。
地域によっては、閉式後に食事やお酒、お菓子などを出し、弔問客に感謝を示す通夜振る舞いの場が設けられることもあります。地域によって細かな流れが異なるため、葬儀社との打ち合わせの際にしっかり確認しておきましょう。
葬儀・告別式はお通夜の翌日に実施されることが一般的です。葬儀と告別式は以下のような違いがありますが、現在ではあまり区別せず使われます。
葬儀・告別式の主な流れは以下の通りです。
出棺した後は、火葬場に向かいます。
出棺したら棺を霊柩車に乗せて喪主が同乗し、後続するハイヤーやマイクロバスに遺族や縁の深い親族が乗って火葬場に向かいます。
火葬場に着いたら、スタッフの指示に従って火葬炉の前に棺を安置しましょう。遺灰と遺影を飾り、僧侶が読経し、参列者が焼香します。「納めの式」と呼ばれる故人との最後のお別れの儀式です。
納めの式が終わったら火葬炉に棺を納め、火葬します。通常、火葬にかかるのは1~2時間ほどで、その間遺族は控室で待機が必要です。
火葬後は、収骨室でお骨上げと呼ばれる儀式をします。お骨上げとは、遺族が箸を使って焼き残ったお骨を拾いあげて骨壺に収める儀式です。お骨上げの儀式には、故人があの世とこの世を隔てる三途の川を無事に渡れますようにとの願いが込められています。
その後、火葬場から埋葬許可証と骨壺を受け取って終了です。
お葬式は、かつては遺族だけではなく故人の友人や仕事の関係者、近隣住民などが参加する一般葬で行われることが大半でした。現在では、ライフスタイルの変化に伴い、一般葬以外にもさまざまな形式で行われます。
ここでは、一般葬・家族葬・一日葬・直葬の4つの種類について概要を解説します。
一般葬は、昔から行われてきた一般的なスタイルのお葬式です。お通夜と葬儀・告別式を2日に分けて行い、地域によっては通夜後に食事やお酒を提供する通夜振る舞いを実施します。
一般葬では遺族だけではなく、故人と交流があった友人や知人、会社関係者などに訃報を知らせることが一般的です。多くの弔問客が訪れるため、規模が大きくなります。
一般葬が向いているのは、以下のようなケースです。
故人の旅立ちを華々しく見送ることができるのが、一般葬のメリットです。地域の雰囲気的に、一般葬が無難という場合もあるでしょう。規模が大きくなる分、遺族は準備や弔問客対応の手間が増え、費用も高額になりがちな点がデメリットです。
家族葬は、文字通り家族や親しい親族のみで行う小規模な葬儀スタイルのことです。故人と家族同然に付き合っていた親しい友人を招くこともあります。一般葬のようにお通夜と葬儀・告別式を2日に分けて行うことが一般的です。
以下のような場合、家族葬が向いています。
家族葬は親しい人間だけで行うため、準備や弔問客対応にあまり手間を取られません。落ち着いた気持ちでゆっくりと故人をしのべる点が家族葬のメリットです。また、小規模な葬儀になるため、費用も一般葬より抑えられます。
一方で、参列できなかった親族や友人などが葬儀後に自宅まで弔問に訪れることがあり、その場合は対応が必要です。
一日葬は、お葬式を1日でまとめて行うスタイルです。通常はお通夜を省略して葬儀・告別式だけ行いますが、お通夜・葬儀・告別式をまとめて1日で行う場合もあります。参列者は、家族葬のように親しい身内が中心です。
一日葬は、以下のようなケースに適しています。
一日葬はその名の通り1日で終わるため、遺族も参列者も負担が少なく、スケジュールの調整がしやすい点がメリットです。遠方に住んでいる参列者でも、宿泊先を手配する手間が省けることがあります。
ただし、一日葬は通夜を省いたりまとめて執り行ったりするため、形式を重視する親族に反対される可能性があります。また火葬までの期間が短くなるため、遺族が気持ちに区切りを付けるのが難しくなる場合もあるでしょう。
火葬式・直葬は、お通夜・葬儀・告別式を行わず、火葬場に直行し、最期のお別れをするスタイルです。火葬場でお別れをするため、家族や近しい親族のみとなります。遺族は安置所に行って話しかけたりお線香を上げたりと、自由なお見送りが可能です。
火葬式・直葬は、以下のようなケースに向いています。
火葬式・直葬では一連の儀式をほとんど行わないため、費用を抑えられ、参列者に対応する手間もかかりません。
ただし、お通夜も告別式も行わないことに対し、親族から反対が出る可能性がある点に注意しましょう。また宗教的儀式を省くため、菩提寺からの理解が得られず、納骨を断られる場合があります。菩提寺にあるお墓に納骨したい場合は、かならず事前に相談しましょう。
ご臨終とは、もともと死の間際の状態を指す言葉でしたが、現在では亡くなった瞬間の意味で使われるようになっています。臨終の時が近づいている身内がいる場合、家族は感謝の気持ちや素直な思いを伝えたり寄り添ったりして、最後の時を穏やかに送れるように配慮することが大切です。
「小さいわが家のお葬式」は、東京・神奈川エリアにある葬儀社です。複数の家族葬プランを安価で提供しており、希望に合わせてお選びいただけます。公式サイトより資料請求や生前相談をしてから葬儀をご依頼いただくと、割引が適応されますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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